Goodbye to differences, Hello to each other.

- "park amsterdam(the whole story)" troy, 2003(song: maaya sakamoto)

映画の秋、2020年も

「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を池袋の劇場で観てきました。コロナ禍以来初めての一人映画館で、余韻に浸っているうちにしたためています。

violet-evergarden.jp

池袋は、芸術劇場前広場の改築・東京建物Brillaホールのオープンなどで局所的にこの間とは随分変わった様相を見せていました。こんな状況下で本来通りそれらが機能しているかは怪しいですが、辺りは非常にきれいになり、良いとは言えなかった土地柄が少しずつ払拭されてゆく予感を感じます。Brillaホールのスクリーンの上にはドワンゴと大きく文字が描かれ、通りがかった際にはVTuberアメノセイくんのMVを放送していました。

この日は鬼滅の刃劇場版の公開初日でした。加熱ぶりは噂には聞いていましたが、21時を回っても人でごった返していたほどです。明日からは家族連れでさらに人が増えるのかと思うとスタッフの気苦労が心配になります。ロビーの人の多くはグッズを求めていたようで、チケットは並ばずに受けとることが出来ました。

アニメ映画恒例の週別特典、今週分は複製フィルムでした。アニメ本編を見たことのない私は、「(京アニだし)画がきれい」「義手がかっこいい」「洋服のデザインがいい」「近現代ヨーロッパ趣味が刺さる」くらいの気持ちでしか「VE」のことを捉えていませんでしたが、「VE」はアニメ化当初からずっと気になる作品ではありました。ビジュアルに惹かれた私が劇場に足を運ぶきっかけは、このフィルムで十分でした。

本編についてはぜひ劇場で見てほしいです。非常に満足しました。「伝えたいことは伝えられなくなる前に伝える」がこの作品のメッセージだと思うのですが、私はキャラクターが自分なりにその時々の言葉を一生懸命紡ぐ姿と、他人との関係が薄まってしまった昨今の自分と比べて、ただただ圧倒されていました。もともと情熱的に話す質ではありませんし、たとえ熱こめて語るべき一生の機会が訪れてもそれが演劇的である必要は全くないと確信していますが、意地や内なるニヒルを捨てて素直に語る覚悟を持つんだ、そのために成長しなければならない、日課をこなし余した自分の時間で手の広がる限り自分を拡張するんだ、と強く背中をおされたような気がしました。また、偶然にも今月になって増えた仲間からの遊びの誘いをひとつずつ大切にしよう、とも思いました。

さて、アニメ映画に限るとこれから11月には中国アニメの金字塔「羅小黒(luoxiaohei)戦記」の吹き替え、クリスマスには田辺聖子原作の「ジョゼと虎と魚たち」が公開される模様で気になっています。「ジョゼ」は夏公開する気満々だったかと思いますが、まあ真冬にみるサイダー系ボーイミーツガールも粋かな?とても楽しみです。

luoxiaohei-movie.com

joseetora.jp

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Brillaホールのヴィジョンに写るVTuberアメノセイくん。適度なまぶしくなさと映えの良さが技術を感じる。セイくんではないのですが某VTuberグループを箱推ししてしまって生活の20%を占める今日この頃です。結局のところ人間なので情が移っちゃうんですよね、そこが怖いところです
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劇場に向かう前に池袋西口の「火星カレー」さん。癖のあるようなないようなオリジナリティ高いルー。トッピングのお肉がチキンポークビーフ鴨ラム馬カンガルー…宇宙だ😎